シリコンバレーに行ってきた(1日目:メルカリ〜Google)
今年になってから中国に頻繁に行っていたが、ITの聖地シリコンバレーにはまともに行ったことがなかったので、行ってくることにした。
到着からネット環境につながるまで
羽田を木曜の15時40分に出て、サンフランシスコ国際空港に木曜の朝9時に到着。長い一日が始まる。
普段海外に行くときはSIMを入手してそれでネットにアクセスするのだが、今回は到着してから空港で買おうと思っていたところ、SIMを購入できると思っていた InMotion Entertainment
で売っていなかった。そのため、SIMを断念し、国際ローミングを利用することに(日本での事前の準備は必要なかった(au))。一日あたり980円なので意外とリーズナブルかもしれない。ポケットWiFiをアメリカで利用すると一日あたり1000円くらいするので悪くない。
サンフランシスコ市内の様子
AirTrainという電車でPowell駅まで向かった。サンフランシスコの有名な観光名所であるユニオン・スクエアがある駅だ。電車のチケットを買うのは、クレジットで簡単に済ませられた(中国では電車でのみ現金が必要になった)。この電車は全自動で無人の電車である。ただ、電車の中はとてもキレイとは言い難く、騒音もひどかった。市内に着くと、アメリカっぽい町並みが広がる。日本とは違って、建物は全体的に古く、道路もかなりガタガタになっていた。お昼時だったので会社員も多かったと思うが、スーツを着ている人は皆無だった。
道端にシェアサイクルらしきものが見受けられた。Ford GoBikeといって、ドコモ・バイクシェアと似た形式だった。借りるためには駐輪場の端にある機械で手続きが必要なよう。乗っている人もあまり見かけなかったし、他の駐輪場も見かけなかったので、中国のようにめちゃくちゃ流行っているとは思えなかった。
メルカリのUSオフィスを訪問
メルカリで働く日本人のエンジニアさんと会う約束をしていたので、USオフィスを案内していただいた。彼女は、元未踏クリエーターのエンジニアで、CS周りのシステムを開発している。大学院(だったと思う)を休学して、インターンでアメリカに行った際にビザを取得したそう。
同じ建物から出てくる人の胸元に intuit (米国では中小企業向けには90%近いシェアを誇る会計ソフト最大手の会社)と書いてあるのを見かけたし、かの有名な Slack のオフィスも同じ建物でかなり豪華なオフィスだった。USメルカリの社員は60人くらいがいるそうで、現地での採用もうまくいっているように感じた。とりあえず日本人が少なかった。
ケータリングがある空間やゲームのできる空間、卓球やビリヤードのある空間もあってアメリカのスタートアップぽさを感じた。基本的に勤務時間もフリーでコアタイムなるものはないとのこと。お昼もテラスで食べたりしていて、とても魅力的な職場だった。
Googleを訪問
次にマウンテンビューにあるGoogleへ向かった(サンフランシスコ市内からマウンテンビューへは思っている以上に遠い…)。Googleの検索エンジンに携わっている日本人の社員さんにGoogleを案内していただいた。ラリー・ペイジやエリック・シュミットと同じ建物で仕事をしているらしい。彼は新卒で日本のGoogleに入社し、何年かしてからUSのポストが空いたところに入り込んだとのこと。非常にハングリーで、 どうせGoogleなら本場で働きたいと思っていたし、実際に圧倒的にシリコンバレーの方が楽しい 、と言っていた。たしかに、信じられないくらい自由で、本当に働いているのか疑ってしまうくらいにみんな楽しそうに遊んでいた。ビーチバレーをしていたり、ピアノを弾いていたり、と何でもありだった。
シリコンバレー近辺にはGoogleのキャンパス(大学のキャンパスと同じような感じ)がいくつかあって、一応各社員にデスクは与えられるそうだが、みんなどこで作業をしても良いので、いろいろなところで仕事をしている。メルカリと同様に、時間についても決まりはなくコアタイムもない。とにかく成果を上げていればいい、とのこと。
キャンパス内で自由に利用できる自転車 gbike をたくさん見かけた。中国のofoやmobikeのようだった。他にもシャトルで移動できるようになっていていたるところでシャトルバスを見かけた。
Googleの社員は自転車やシャトルバスで来る人もいる一方で車で通勤する人も多く、駐車場が巨大だった。しかもテスラを利用している人も多いためか、充電できるようになっていた。アメリカにはカープールというレーンがあり、それは2人以上乗車していれば利用できるというレーンで渋滞を回避できるのだが、テスラを始めとした電気自動車を利用していると1人でもカープールを利用できるので、テスラに乗っている人は多いと聞いた。
華金には、ある建物に入っているホールで、ラリー・ペイジやエリック・シュミットが30分ほど、ためになる話を共有してくれるらしい。その時はどんな平社員でも自由に質問もできるのだとか。
社員が33,000人ほどいる中で、日本のGoogleからシリコンバレーに来ている人はエンジニアで60人ほどだと聞いた。ビジネスサイドの人だっともっとぐんと減るらしい。
マウンテンビューに暮らす日本人のお宅へ向かう
現地で生活している日本人の家に泊まらせていただくことになっていたのでそこへ向かった。築90年らしいが普通にキレイでやはり広い。2000ドル/月というのは破格なんだよ、と言っていた。彼は語学学校から編入でUCバークレーに入って、大学を卒業した後は、現地で就職してずっとサンフランシスコで暮らしている。軽い感じで、Googleからお誘い来て受かったけど、冷静に興味ないから断っちゃった、と言っていたのが衝撃だった。
1日目終わり
人について
サンフランシスコで会った日本人はみんな何かしら尖っていてすごく優秀なのだと感じた。
街について
街自体は老朽化が進んでいるところもちらほらあって、先進的であるとはあまり感じなかったが、会社のあり方としては、日本や中国で見てきたものとは大きく異なっていて面白かった。何より、縛りがほとんどなく自由な気風だった。マウンテンビューは正直、田舎で何もないが、GoogleやAppleといった大きな会社が広大な土地に、巨大な大学のように存在していて、逆に仕事がしやすい環境を作るには最適なのかもしれないと感じた。一方でサンフランシスコ市内は、都会でスタートアップが多いのかなという印象を受けた。