シリコンバレーへ行ってきた
1日目はメルカリやGoogle、2日目はSmartNewsやApple、3日目はサンフランシスコの観光名所に訪れた。弾丸だったが、最近よく訪れていた中国との違いや、シリコンバレーの気風を体感できて良かった。
以下について感じたことをまとめた。
- いくつか会社を訪れた雑感
- お金(現金)について
- 移動について
- 食について
いくつかの会社に遊びに行った
現地で働いてる方にメルカリ、Google、SmartNews、Appleのオフィスに案内していただいた。
メルカリとSmartNewsはサンフランシスコ中心部ののユニオン・スクエアとかの近辺に位置しておりお互いの場所も近い。両社ともに、まったりできる空間が広くて、執務室が占める割合が小さいのが印象的だった。メルカリにはビリヤード・卓球台やテレビゲームもある。
▼メルカリの休憩スペース
GoogleとAppleはサンフランシスコ市内から50キロほど離れたマウンテンビューに位置している。マウンテンビューは車がないと何もできないくらい何もないエリアだ。軽井沢に巨大な会社が揃っているイメージ。Googleは、Appleより自由で開放的な社風で、屋外で仕事をしている人や、スポーツで汗を流している人が目立った。Appleは、どの建物の入り口にも警備員がいて、よりセキュアだった。訪問した4社のうちAppleだけは勤務時間というがあって時間的制約があるようだった。
GoogleやAppleはただの企業というよりは、社員の生活に溶け込んでいるちょっとした町のように感じられた。食堂、洗濯機・乾燥機、ジム、自転車、駐車場、床屋、公園などなど生活に必要なものはすべて会社に揃っているし、その気になれば会社で暮らせるほど。夕食時になると、会社に子供を連れてきて家族で食事を取っている人も多く、会社が仕事以外の生活の一部を担っているのだ。マウンテンビューという地域柄こういうことが起こりやすいのかなと思う。
▼Appleの夕食時の食堂の様子
シリコンバレーにいるとやるならエンジニアでしょ、という人が多く、日本との違いをひしひし感じた。日本で技術職として勤務すると地方に行くことになるケースが多く、行きたがらない人もいる。その地方に、極端な話、Googleのような環境を作れば盛り上がるのになーと思ったり。
現金について
お店・レストラン・公共交通機関(バスには乗ってないのでわからない)で現金が必要になるシーンはなかった。クレジットカードがどこでも対応していたのだ。ただ、時折困ったのが友人間のやり取りだ。現地の銀行口座を持っていればVenmoやPayPalで済ませられるが、それがないと現金か、あとで日本で精算、となってしまう。Venmoは大体の人が利用していたが、他にもPayPalも使う、という人や、Facebook Messengerで送る、という人もいた。Facebook Messengerだとお金の履歴がパッと見で分かるから良いのだとか。中国は、お店にも友人にもモバイルアプリで支払いをするが、アメリカは、お店にはクレジットで、友人間ではモバイルアプリで済ませる傾向があるようだ。日本で友人間のやり取りをするには、paymoやKyash、LINE Payが利用できるが、お店に対してクレジットでの支払いが増え、現金が使われなくなってくると、こういったアプリは確実にニーズがあると感じる。
移動について
やっぱりUber/Lyftでの移動が便利だと感じた。中国ではDidi Dache(滴滴打車)が流行ったが、ここ数ヶ月で規制が一気に厳しくなり、なかなか捕まりにくくなったと聞く一方で、アメリカではまだまだタクシー配車アプリの有用性はある。レンタカーでも借りない限り、Uber/Lyftがないと行ける場所が限られてしまう。それに比べると、日本は、狭いということもあるが、交通機関についてはやはり便利だと感じられる。
空港からサンフランシスコ中心部につながるBARTと呼ばれる電車は無人全自動なのだが、騒音がひどく、無人のためか中が結構汚れていた。中国の深センのような新しい地域と比較するとレガシーに感じられた(BARTは1972年から運行しており、深センは2004年からなので当然ではあるが)。自転車の乗り入れ可能というのが特徴的かもしれない。日本や中国だと電車は非常にごみごみしているが、アメリカでは比較的空いており、自転車と一緒に乗車する人もいる。
サンフランシスコの中心部へ行くと非常に坂が険しい。自転車での移動はかなり辛い。中心部ではScootと呼ばれるシェアバイク(自転車ではなくバイク)を頻繁に見かけた。決まったエリア内であれば好きなところに、乗り捨てできる。これは中国のシェアサイクルと近い。一応、シェアサイクルもあったが、坂がきついのでシェアバイクがより求められるように思われる。
渋滞や事故も多いのでリアルタイムに交通情報が得られるWazeというアプリが便利だ、という話も聞けた。中国では百度地图や高德地图がGoogle Mapの役割を担い、ナビだけでなくレストランの検索や交通情報の把握までできるが、Wazeはそこまで多くの機能はないようだった。
食について
サンフランシスコには様々な国の料理がある。もちろん日本食レストランもある。最近では やよい軒 も進出しており、15ドルほどするので日本と比べると2〜3倍の値段になる。他にも定食で人気な大戸屋や、ラーメンの山頭火、つけ麺のつじ田、うどんの丸亀製麺等も進出して繁盛している。一風堂もニューヨークで人気を博していると聞くが、並んでいる間にバーのようにお酒を提供して、最後にラーメンを食べてもらうことでうまく回転しているそう。
日本との違いとしては、バー形式の飲み屋が多く、日本にある居酒屋のような飲み屋があまりなかった。写真のようなバーガーと、フライドポテト、ビールでワイワイしたり。
サンフランシスコの人は食へのこだわりが強く、ラーメン屋にすでに18時台には行列ができているのも見かけた。酒も大好きで、獺祭や男山も知っているのだとか。日本酒をおちょこでちょびちょび飲むという文化がなく、ショットのように飲むので、めちゃくちゃ売れるらしい。価格も3倍程度になる。日本食をサンフランシスコに届けるビジネスはアリかもしれない。
まとめ
街自体は新しくなく、さほどハイテク感はなかったが、現地の人の、自由に好きなことを追求するんだという精神が感じられた。この精神は深センでも共通すると思っている。GoogleやAppleといった巨大な会社は、ただの企業にとどまらず、ある種の文化を生み出しているようにも思われた。日本でも東京以外の場所に、同様の環境ができれば面白そう。