自分を攻略していく記録

自分がやりたいことを達成するには何をすればいいのか、その攻略していく過程をつらつらと

中国のシリコンバレーと言われる深圳に行ってきた(1日目)

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もともと工場ばかりの地域だったのだがここ10年ほど前から都市開発が始まり、現在の人口は深圳だけで1000万人を超えている。今は20代30代が人口の多くを占め、65歳以上は2%ほどしかいないという特殊な都市である。移民の街とも言われ海外から多くの人が来て様々な製品・サービスの開発をしている。シリコンバレーよりも変化が早いと言われている。

深圳初日

  • 深圳に行くまでの準備
  • 深圳でまずびっくりしたこと
  • 深圳で電話番号取得
  • 深圳で銀行口座開設
  • 深圳のスタートアップを訪問
  • 深圳のバーへ行く

深圳に入るまで

深圳(中国の中でも香港のすぐそばにある都市)が今アツい。最近よくそう聞くようになったが、深圳どころか中国に一度も行ったことなかったので行くことに。shaoさんという方に案内していただいて、6月頭の週末に行ってきた。事前にAndroid(HUAWEI nova)と香港simを購入しておいた。また、クレジットもVISAやMasterCardが使えないため銀聯カードがある方が良い、と言われ、三井住友で銀聯カードが発行をした(実際は渡航日に間に合わなかったので持って行けなかったのだが)。あと、銀行口座を開設するために一応国際免許も準備した。

深圳に行くにはいくつか手段があるが、その中でも安くて便利な方法が香港経由で大陸に入るやり方。よく深圳に行く人はそれで行くらしい。木曜の夜に香港エクスプレスで羽田を出て、金曜の早朝に香港空港に着いた。ちなみに香港エクスプレスは香港空港まで往復で2~3万円で、質もそこまで悪くないし、アプリもとてもわかりやすい。香港空港から、バス(A43番で上水に行きそこから電車で羅湖へ行き国境を越える)・電車・スカイリモ・タクシーといった何らかの手段で中国の国境を超えると深圳に行くことができる。今回はスカイリモという8人乗りのシャトルバスみたいなもので行くことにした。だいたい2~3千円、1時間くらいで深圳の都市部に到着できる。

香港空港に到着したのが早朝5時前後でスカイリモはまだ運行していなかったので、ターミナル1と2の間にあるプレミアムラウンジで朝食をとりつつ休憩をした。年会費1万ちょっとの楽天プレミアムカードを持っているとただで入れるらしい。7時頃に出て、香港ドルオクトパスカードを入手した。オクトパスカードは日本でいうところのPASMOに相当する。香港に着いたらまず買っておくと良いらしい。これが帰り道に必要になって助けられた。

7時半くらいにスカイリモに乗って中国との国境へと向かう。この手段で行くと国境を越える時に車の中でのらりくらり待っていられるから楽である。運転手は、車から出てタバコを吸いながら待つという自由っぷり。国境のゲートで30分くらい待って中国(深圳)に入ることができた。駅に着いた後は、地下鉄でホテルに向かった。深圳の地下鉄は東京の地下鉄と似ている。若干横幅が広いが基本的にはだいたい同じ。

スカイリモの写真。国境を超えるので中国と香港のナンバープレートがある。 f:id:ngo275:20170607230022j:plain:w300

深圳に着いてびっくりしたこと

QRだらけ

何でもかんでもQRコードがついていること。自販機もQRをやたら主張してくる。電車の券売機もQRで支払いを勧めてくる。ガチャポンですらQRで支払いになっていて、そのうちお釣りという概念を知らない子供が出てきそうだと思うほどだった。QRの読み込みはほとんどWeChatのQRリーダーを前提としているため、財布がなくてもスマホ(というよりWeChat)があればなんでもできる。逆に言うと、電話番号がないと、ほとんどのサービスは認証で次に進めなくなってしまう。

スマホがないと生きていけないため、電池が切れると大変なことになる。そのためか、いたるところにモバイルバッテリーを借りることができる自販機的なものがある。はじめにデポジットで100元(1600円程度)払うことで利用可能で、1時間以内なら無料というルールで借りることができる。課金されても大した額ではないので非常に便利である。

深圳の自販機 深圳の切符の券売機 モバイルバッテリーの貸出スポット
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道路に信号があまりない

道路に出ると非常にスムーズなことに気づく。信号待ちがあまりないのである。もちろん、車線が多いのもあるが、何より交差点がほとんどないのだ。十字路を作らずに立体構造にして、交差しないようにしている。歩行者の横断用に地下通路があって歩く側も待つことがあまりない。たしかに、大きくない通りには交差点・信号はあるが、幹線道路は立体構造になっている。

謎の自転車がたくさんおいてある

待ちゆく人がみんな同じデザイン(黄色もしくは赤)の自転車に乗っている。それに道端にも同じ自転車が大量に並んでいる。シェアサイクルである。黄色の自転車が ofo 、赤が mobike 、青がbluegogoというサービスの自転車である。いたるところにあったのだが、これらのサービスはここ一年で広まったらしい。ofoはもっとも安く$60程度のコストだそう。特定の駐輪場があるわけではなく、好きなところで借りて、好きなところで乗り捨てが可能だ。

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ちなみに日本でもシェアサイクルがあるのだが、ドコモのシェアサイクルだと、一台あたりのコストが20万円以上である。それに台数が非常に少なく、駐輪場に返さないといけない。最近はUserEATSのリュックを背負いながらシェアサイクルを利用している人を六本木近辺で見かける。

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高德地图が超便利

中国大陸ではGFWの影響でGoogleが使えないため、GoogleMapも利用できない。それの代わりになるのが 高德地图 という地図アプリだ。GoogleMapよりも便利と言っても過言ではない。近くのレストラン情報が食べログ並みに充実している。

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電話番号取得

事前に買っておいた香港SIMのおかげで香港だけでなく、中国大陸内でもネットは通じるのだが、電話番号がなかった。香港SIMだとGFWも関係ないため、GoogleTwitterFacebookは普通に利用可能。ただ、中国でみんなが使っているアプリを利用するにはSMS認証(要電話番号)を突破しないといけないので、電話番号がないとかなり辛い(ちょっとした観光ならいいのだが…)。

ということで、中国联通(China Unicom)に向かって早速契約をしに行った。月に15元(240円程度)で1G使えると言っていた気がする。日本からでは信じられないくらい安い。日本に戻っても事後登録した口座とかにお金を入れておけば電話番号をずっと保持できる。

電話番号を取得したらofoやmobikeの認証をした。これらはバイクシェアリングのサービスで、好きなところで借りて、好きなところで乗り捨てることができる。駐輪場とかではなく、本当に好きな場所にみんな置いていく。両方ともSMS認証の後に、パスポートで審査があるのだが、ofoは1秒もかからず利用可能になった(パスポートがNGだったらあとでアカウントを凍結するものと思われる)。mobikeは結局滞在中ずっと認証待ちのまま利用できなかった。このあとすぐofoで移動したが、まさにポケモンで自転車を手に入れた時のような気分。

銀行口座を開く

ofoに乗って、中国工商銀行(ICBC)へ。電話番号を手に入れた次は銀行口座。パスポート、免許証・国際免許証と中国の住所を持って窓口に行った。対応してくれる人の機嫌にもよるらしいのだが、ちゃんと開設できた。余談だが、銀行なのに10個くらいある窓口のうち現金用の窓口は1つしかなかった。また、キャッシュカードを入れるとすべての情報(登録している電話番号、名前、住所など何でも関連している情報)を確認できる機械もあった。銀行員に質問しに行くとその機械で調べてくれ、となるのだ。

WeChat Payは日本でアクティベートしていたが、口座がなかったので誰かに送金してもらわないと利用できなかった。しかし、これでWeChatやAlipayが自由に利用できるようになった。銀行口座があると、ATMでクレジットカードから現金を引き出して(キャッシング)から口座に預金することで、WeChatやAlipayを自由に活用できるようになるのである。

UFACTORY(uArm)へ

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夕方はUFACTORYという会社に日本人何人かで行くことになっていた。深圳でuArmというロボットアームを開発しているスタートアップである。消費者向けに3万円のものから9万円の卓上型ロボットアームを扱っていて、すでに80カ国以上で1万台以上売れているそう。オープンソースなので、ロボットの制御をPython等で実装できる。販売のうち約半数が教育関係であり、uArmを通じて、小・中学生や高校生も楽しくプログラミングを学ぶことができる仕組みを作っていた。アームの先端につけるデバイスを変えたり、簡単なコードを書くことで、3Dプリントができたり人の手の動きを真似たり、レーザーで絵を描いたりできる。日本にも進出することを真剣に考えており、どうやれば日本のプログラミング教育に関わっていけるかということについて議論できた。

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深圳の夜のバー

uArmを見たあと、訪問していた日本人たち8人ほどで夜市にあるバーに行った。深圳は中国の中でも比較的物価が高い方だが、それでも食べ物がとても安くて、500円あればお腹いっぱいになれる。ただバーのお酒は日本のそれと同等かそれ以上に高いので意外とお金がかかった。ただ、ここでの支払い、割り勘はWeChatで行えて非常に楽ちんだった。

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終わり

2日目へつづく

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